ドキドキしてろよ、俺にだけ。~クール男子の、裏の顔!?~side湊
「えっ。
ごめんなさいっ。
委員長が濡れてるっ……」



大熊さんは、傘を、俺にグイッと押し戻した。



「す、すみません。
もう“でも”って言いません。
一緒に、傘……入ってください」



急いで謝って、もくもくと歩く。



……ったく。



最初からそうすりゃいいんだよ。



おとなしく俺の横を歩く大熊さんをそっと見下ろした。
< 339 / 386 >

この作品をシェア

pagetop