フラワーガーデン【アリシア編】
体を離そうとする痛みに小さな悲鳴をあげ、必死でジョージの腕を掴んで堪える。

「ごめん、余裕なくて。こんなに痛がるものだなんて思わなかったから……」

ジョージの優しい言葉に涙が溢れ、首を横に振る。


髪を優しく撫でるジョージの手に安らぎを覚え、乱れた呼吸が漸く整い始めた頃、いきなりジョージが「プッ!」と吹き出す。


「ひどいわ。なんで笑うの?」

「悪い。ちょっと思い出して」


人が一生懸命頑張ったのに、それを笑うだなんて……。


「いや。だってさ。お前さ。すんごい、怖い顔で俺の事、睨んでたから……」

「睨んでなんかないわ!」

「いーや、睨んでたね。『まだ終わんないの?』とか目で訴えてたよ」


思ったことを言い当てられて、顔が火照ってくる。


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