フラワーガーデン【アリシア編】

第8節 誕生日の朝

翌朝、眩しく差し込む朝日に手を翳す。

「眩……しい」

ぼんやりした頭が少しずつ状況を理解し始める。

そうだ……私!

慌てて体を起こし、辺りを見回す。

ジョージ?!
ジョージ……いないわ。
ジョージがいたはずの私の横のシーツが冷たくなってる。

昨夜、私が寝てるうちに部屋に帰っちゃったんだわ。

ちょっとがっかりしたような……。
ほっとしたような。

昨日起きたことを思い出し、一気に熱くなってきた頬を押さえる。

「すごく恥ずかしかったわ。でも……」

昨日のことがまるで夢みたいな気がする。

でも、体に残る感覚がジョージと深く抱き合えたことを伝えてくれる。

ベッドから抜け出し着替えながらも、顔がほてってしまう。

これからどんな顔してジョージに会えばいいんだろ。

すっっごく恥ずかしいわ。

あんなジョージ、見るの初めてで……。

一瞬思い出してしまって、必死になって両手を振って掻き消す。

顔を合わせるのが、死ぬほど恥ずかしいと思うのに……
でも、今すぐにでも会いたいなんて矛盾してる。
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