フラワーガーデン【アリシア編】
はぁはぁ……


息を吐きながら、お互いの体を強く抱き締め合う。


「こっ、恐かったぁ……」


アリシアは真っ青になりながら、僕の腕の中で震えた。

もう会えないと思っていたアリシアが、この腕に還って来た……。


「……お前、重すぎ。ダイエットしろよ」

「ひどいわ、ジョージ。レディにそんなこと言うなんて……」

「ぷっ!」


ませたアリシアの一言に思わず失笑する。


ふくれっ面のアリシアが拳を振り上げる。


「すぐ後で来てくれるなんて、嘘だったのね?」

「ごめん。悪かったよ……」

「でも、いいわ。こうして、迎えに来てくれたんだもの」

「アリシア……」



僕は腕の中でまだ震えている小さな妹の温もりを、狂おしい想いと共に抱き締めていた。



世界にたった一人の僕の大切な妹……。


僕はもう一生、お前を手離したりなんかしない。



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