フラワーガーデン【アリシア編】
この人達は何を言いたいの?

私はそっと来た廊下を戻っていった。

血塗られた家系―――――


「そんなことないわ!」


でも……そう言い切れるほど、私はヘイワーズ家のことを知らない。

両親が爆殺され、おじいさまが今、末期の癌に侵されている。

その事と、「ろくな死に方をしない」と言うのは関係があるの?


そして、マッカーシー……

エドは以前、私に言った。


「マッカーシー家とヘイワーズ家は常に歴史の表裏をなして来た」


エドはその後、さっと顔色を変え、その話題には触れないようにしていた。


まるで4次元空間に迷い込んだような変な感じ。


グニャリと歪む廊下を、崩れ落ちないように体を壁にもたれ掛けさせながらなんとか部屋に辿り着く。

扉を開けようとノブに手を掛けようとすると、突然、扉が開く。


「きゃーーーーーーーー!」

「アリシア!」

先生の声に瞑っていた目を恐る恐る開く。


「どこに行ってたの?熱があるのに」

「せ、先生……!?」

「勝手に歩き回ったりしたら……。アリシア?」


私は先生の顔を見るとほっとして、体が崩れ落ちてしまっていた。



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