フラワーガーデン【アリシア編】
「だめだ。行かせない」

「先生……」

「僕は約束したんだ。君をジョージに会わせるって」

「でも……」

背後にあるドアノブに手を掛け、再度立ち上がろうとした時、ドアノブが動く。

「先生……ここ、戸、開いてる」
「え?!」

先生は、ドアノブに手を掛けて回す。

「本当だ」

先生は頷き、私を抱き抱えるように部屋の中へと滑り込む。

その部屋の前を、複数の足音が過ぎていく。

二人してほぉ~と息を吐くと脱力し、扉を背にしゃがみ込んだ。



ギシ……

ギシッ……

ギシッ……

ギシギシギシギシ


何かが軋む音に、私達の間に再び緊張感が走る。



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