フラワーガーデン【アリシア編】

夕食時には、いつもの元気なアリシアだった。


彼女は、おかみさんとおやじさんの楽しいトークにお腹を抱えて笑っていた。

僕も努めて笑った。


「先生、どうしたの？具合悪いの？」


アリシアの心配そうに僕を心配してくれる瞳に、顔を背ける。


「あ。うん。ちょっと……。ごめん。アリシア、先に休んでもいいかな」


アリシアは何か話したい事があるようだったけど、「明日、聞くから」と、僕は先に部屋で休むことにした。


数分後、アリシアが部屋に戻ってきた。


「先生、大丈夫？」


気遣う声を僕は無視して、彼女に背を向けたまま目を瞑り寝たふりをした。


アリシアの着替える衣擦れの音に、湧き上がる欲情を必死に押さえ込んだ。


やがて、アリシアは「先生。おやすみなさい」と言うと、電気を消し、ベッドの中で静かに寝息を立て始めた。


それから暫くして、僕も静かに目を閉じ、眠りに落ちた。