フラワーガーデン【アリシア編】
僕はここに来るまで、ウエストポイント(陸軍士官学校)に対して、格子に囲まれた要塞のような厳重なイメージを持っていた。
だけど、実際はハーバードと何ら変わらない大学の1つのように見えた。
1万エーカーもあるという広大な敷地には、ビジターセンターや学生寮、図書館と言った施設が点在し、敷地内を、観光客向けにガイドバスが周遊している事も分かった。
後はどうやってジョージに会わせるかだけど……
正直、会わせたくないな……。
バカ。
何を考えてるんだ。
慌てて自分の勝手な考えに頭を横に振る。
僕はベッドの上で大の字になりながら、隣のベッドの上で、早速、地図を広げて学校の敷地の地図を食い入るように見つめているアリシアを見た。
一瞬、顔を上げたアリシアの目が僕と合うと、目線を逸らされてしまった。
僕は最後の賭けに出る決心をした。
再び、地図を見始めたアリシアに質問を投げかけた。
「そんなに、ジョージに会いたい?」
「うん」
「そんなに、ジョージを愛してる?」
「うん」
「僕の事も?」
「うん」
はっとなったアリシアの顔からは血の気が失せ、驚いたように僕を見つめた。
そして、次の瞬間、逃げようとする彼女の腕を追い駆けて掴む。
だけど、実際はハーバードと何ら変わらない大学の1つのように見えた。
1万エーカーもあるという広大な敷地には、ビジターセンターや学生寮、図書館と言った施設が点在し、敷地内を、観光客向けにガイドバスが周遊している事も分かった。
後はどうやってジョージに会わせるかだけど……
正直、会わせたくないな……。
バカ。
何を考えてるんだ。
慌てて自分の勝手な考えに頭を横に振る。
僕はベッドの上で大の字になりながら、隣のベッドの上で、早速、地図を広げて学校の敷地の地図を食い入るように見つめているアリシアを見た。
一瞬、顔を上げたアリシアの目が僕と合うと、目線を逸らされてしまった。
僕は最後の賭けに出る決心をした。
再び、地図を見始めたアリシアに質問を投げかけた。
「そんなに、ジョージに会いたい?」
「うん」
「そんなに、ジョージを愛してる?」
「うん」
「僕の事も?」
「うん」
はっとなったアリシアの顔からは血の気が失せ、驚いたように僕を見つめた。
そして、次の瞬間、逃げようとする彼女の腕を追い駆けて掴む。