フラワーガーデン【アリシア編】
第7節 交差する想い
翌朝、僕達は近くのカフェでブランチを取りながら、どうやってジョージと接触するかを考えていた。
街は学校に縁のある軍人で溢れていたから、仲間同士の話に聞き耳を立てれば、学校の様子が少しずつ分かってきた。
僕達は大学の施設の位置を書いた紙をテーブルに置き、鉛筆を滑らせた。
「ここがバラック(寮)で、ここがスーパーテンデント(大学総長)の居所で……」
アリシアは、昨夜頭に入れた記憶の地図を辿りながら、僕の書く地図にふむふむと頷いていた。
「大学に侵入してジョージに会えるチャンスはあると思う。でも……」
東洋系の僕と、アリシアの美貌は人目を引きすぎる。
こうして座って二人で話している間にも、ちらちらと僕たちをチラ見している周りの視線が気になって来る。
さり気なく前髪を掻くようにして顔を隠そうとした時、2人の女の子が僕達に話し掛けてきた。
「Hi!」
僕とアリシアは、きょとんとして顔を上げた。
「あなた達、ここの人?」
「いや、違うけど……」
「やっぱり!見ない顔だと思ったわ。でも、なんかどこかで見たことがある顔かな~って……」
困惑顔の僕とアリシアと目が合う。
あの日、アマンダの宿で見た新聞に掲載されたアリシアの顔写真が脳裏をよぎる。
街は学校に縁のある軍人で溢れていたから、仲間同士の話に聞き耳を立てれば、学校の様子が少しずつ分かってきた。
僕達は大学の施設の位置を書いた紙をテーブルに置き、鉛筆を滑らせた。
「ここがバラック(寮)で、ここがスーパーテンデント(大学総長)の居所で……」
アリシアは、昨夜頭に入れた記憶の地図を辿りながら、僕の書く地図にふむふむと頷いていた。
「大学に侵入してジョージに会えるチャンスはあると思う。でも……」
東洋系の僕と、アリシアの美貌は人目を引きすぎる。
こうして座って二人で話している間にも、ちらちらと僕たちをチラ見している周りの視線が気になって来る。
さり気なく前髪を掻くようにして顔を隠そうとした時、2人の女の子が僕達に話し掛けてきた。
「Hi!」
僕とアリシアは、きょとんとして顔を上げた。
「あなた達、ここの人?」
「いや、違うけど……」
「やっぱり!見ない顔だと思ったわ。でも、なんかどこかで見たことがある顔かな~って……」
困惑顔の僕とアリシアと目が合う。
あの日、アマンダの宿で見た新聞に掲載されたアリシアの顔写真が脳裏をよぎる。