フラワーガーデン【アリシア編】
週末、僕達は約束通り例の2人組みと落ち合った。
一人は積極的な女の子で、会うなり僕の腕に手を通すと学校までの道をぐいぐいと引っ張っていった。
その瞬間、先日以上に冷たい視線が背中に突き刺さり、もはや振り返ってアリシアを見る勇気なんて無かった。
僕はあの日、ホテルに戻ってからアリシアに説明した。
幾らアメリカが多民族国家とは言え、僕のような東洋系のマイノリティーが街中をうろつけば、さすがに人目に付く。
それに警察やマッカーシーも『東洋人の男と、男の格好をしたアリシア』の『2人組み』を探しているはずだ。
「悪いけど、彼女達を隠れ蓑に利用しようと思っているんだ」
僕は、その事をちゃんとアリシアに説明した……んだけど……。
だけど……。
なぜか背後から殺気を感じるのは気のせいだろうか。
女の子たちは、さすがこの土地の者だけあって、十分過ぎるくらいの案内をしてくれた。
そして、毎週のように土曜日に行われるジョージの通っている大学で行われるという閲兵式では、最も良く見えるという席を押さえてくれた。
この閲兵式にジョージも参加しているはずだ。
ふと横を見ると、緊張しているらしいアリシアの頭をポンポンと叩いた。
一人は積極的な女の子で、会うなり僕の腕に手を通すと学校までの道をぐいぐいと引っ張っていった。
その瞬間、先日以上に冷たい視線が背中に突き刺さり、もはや振り返ってアリシアを見る勇気なんて無かった。
僕はあの日、ホテルに戻ってからアリシアに説明した。
幾らアメリカが多民族国家とは言え、僕のような東洋系のマイノリティーが街中をうろつけば、さすがに人目に付く。
それに警察やマッカーシーも『東洋人の男と、男の格好をしたアリシア』の『2人組み』を探しているはずだ。
「悪いけど、彼女達を隠れ蓑に利用しようと思っているんだ」
僕は、その事をちゃんとアリシアに説明した……んだけど……。
だけど……。
なぜか背後から殺気を感じるのは気のせいだろうか。
女の子たちは、さすがこの土地の者だけあって、十分過ぎるくらいの案内をしてくれた。
そして、毎週のように土曜日に行われるジョージの通っている大学で行われるという閲兵式では、最も良く見えるという席を押さえてくれた。
この閲兵式にジョージも参加しているはずだ。
ふと横を見ると、緊張しているらしいアリシアの頭をポンポンと叩いた。