フラワーガーデン【アリシア編】
僕は……

僕はやはりジョージに敵わないのか?

僕は唇を噛み、目をきつく閉じた。


「ジョージ……。ハドソン川の近くに僕達は宿を取っている。
ちゃんと良く、彼女と話し合うんだ。
もう、こんな風にアリシアを泣かせたりしないでくれ」


僕は泣いているアリシアの頭を撫でると、耳元に囁いた。


「遅くなったけど、誕生日プレゼントだよ。アリシア。
ちゃんと、君の想いを伝えるんだ。いいね」


「先生……。ごめん……なさ……」


「……いいんだよ」


僕は、彼女の肩を優しく叩き、その場を後にした。


そう……

アリシア……


君は知らないかもしれないけど……。



だけど、僕もジョージと同じなんだ。



それでも、僕は君しか愛することができないんだ……。








【第3章 先生の章】完 
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