フラワーガーデン【アリシア編】
第4章 アリシアの章
第1節 恋人たちの時間
まるで夢を見ているみたい……
ジョージが目の前にいて、ホテルのベッドに腰掛けながら、
「煙草、吸ってもいいか?」
なんて煙草を目の高さに翳して私に聞いてる。
私はコクンと頷きつつも、落ち着かなくて、所在無く部屋の中をウロウロしてしまう。
ジョージは少し頭を傾けながら煙草に火を点けて、苦そうな顔して煙を吸い込む。
「煙草、吸ってもいいの?」
私の質問の意味が分からなかったみたいで、ジョージは「ん?」と一瞬聞き直したけれど、「ああ……」と微笑み、灰を灰皿に落とす。
「さすがに学校に入ってからは劇的に減ったし。いつかは止めるさ」
「ふ~……ん……」
ジョージと目が合った瞬間、顔が火照り、なんだか俯いてしまう。
短めに刈りあげられた髪。
少し日に焼けて精悍になった端正な横顔。
そして、灰色の陸軍士官学校の制服。
どこか別の世界の男の人みたいで……
ジョージじゃないみたいで……
ドキドキする。
ジョージは、ふっと笑うと、煙草の火を捻じ消して、
「そこに突っ立ってないで、こっちに来いよ」
なんて言いながら、手招きする。
ジョージが目の前にいて、ホテルのベッドに腰掛けながら、
「煙草、吸ってもいいか?」
なんて煙草を目の高さに翳して私に聞いてる。
私はコクンと頷きつつも、落ち着かなくて、所在無く部屋の中をウロウロしてしまう。
ジョージは少し頭を傾けながら煙草に火を点けて、苦そうな顔して煙を吸い込む。
「煙草、吸ってもいいの?」
私の質問の意味が分からなかったみたいで、ジョージは「ん?」と一瞬聞き直したけれど、「ああ……」と微笑み、灰を灰皿に落とす。
「さすがに学校に入ってからは劇的に減ったし。いつかは止めるさ」
「ふ~……ん……」
ジョージと目が合った瞬間、顔が火照り、なんだか俯いてしまう。
短めに刈りあげられた髪。
少し日に焼けて精悍になった端正な横顔。
そして、灰色の陸軍士官学校の制服。
どこか別の世界の男の人みたいで……
ジョージじゃないみたいで……
ドキドキする。
ジョージは、ふっと笑うと、煙草の火を捻じ消して、
「そこに突っ立ってないで、こっちに来いよ」
なんて言いながら、手招きする。