フラワーガーデン【アリシア編】
「あなたには、本当に振り回される……」

停めてあった車に戻り、私を後部座席に乗せると、エドも続いて乗り込み深い溜息を吐きながらシートに体を沈める。


車がエントランスを出るとき、私はあることに気付き、「あっ!!」と叫んだ。


「どうしました、アリシア?」

「いいえ。何でも……」


私は冷や汗をかきながら、


「どうか、先生が忘れてきたリュックの中身を見ちゃったりしませんように……」


と必死に心の中でお祈りをする。


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