先生だって遊びたい
「皇輝いらっしゃい!あらこちらは?」

「同僚の美鈴、こちは姉貴」

 (綺麗なお姉さん、微笑んだ顔が何処か皇輝に似てる)

「あ、はじめまして桜美鈴です。北島先生にはいつもお世話になってます」

「はじめまして、皇輝がお世話になってます。さぁ入ってちょうだい」

「真尋は?」

 (ん?今、まひろって言った?)

「ん…朝から元気なくて…食欲もないみたいで朝から何も食べてないの」

リビングルームに案内されソファーに小さな可愛い女の子が座っていた。

 (可愛い、この子がまひろちゃんかな?)

「真尋どうした?熱は無いみたいだな?」

北島先生は真尋ちゃんの前に跪く真尋ちゃんの額に掌をあてる。

「皇輝ちょっと診せて?」と彼に場所を代わって貰った。

「あぁ頼む」

「真尋ちゃん、こんにちは?私、皇輝お兄ちゃんのお友達なの仲よくしてね?少しお口の中見せてくれる?あーん」

私はまひろちゃんの掌や足の裏などを診せてもらう。

「多分、手足口病だと思います。口の中に水疱が出来てるので食べ物がしみて食べれないと思います。専門外なのではっきりとは言えませんが月曜日にでも病院で診て貰って下さい。熱を出す子もいますが今のところそんなに心配しなくても良いと思います」

私の話を不審に思って聞いているお姉さんに北島先生は「美鈴は医者なんだ」と説明してくれる。

「え?さっき同僚って…」

 (ですよね…アハハ…)
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