先生だって遊びたい
負け犬と言われて美鈴は何も言えずただ手を握りしめて俯いていた。

「患者が死んだぐらいで落ち込んで仕事が出来なくなるなんて甘すぎるんだよ!やっぱり女は使えないって事だ!」と廣喜は笑う。

ボッコ!!ドン! キャッー!

「痛っ!な、何するんだ!」

女性の悲鳴で顔を上げると床に廣喜が倒れていた。
何が起こったのか分からず美鈴はただ倒れている廣喜を見ていた。

すると美鈴に背中を向けて立っている人が話しだした。

「お前に医者を名乗る資格なんかねー!最近医者だって言って若い子をホテルに連れ込んで薬を飲ませてやり逃げしてる男ってお前だろ?いくつも訴えが出てる証拠も上がってるぞ!今、警察も来るからおとなしく待ってるんだな!これで医者としてのお前も終わりだ!」  

すると【INFINITY】のスタッフが廣喜を取り押さえ事務所へ連れて行った。

美鈴に背中を向けていた人は振り向き「久しぶりだね?」と優しいく声を掛け微笑んだ。
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