先生だって遊びたい

「美鈴！」と後ろから声がかかり振り向くと息を切らしてる皇輝が立っていた。

美鈴は驚いて「皇輝どうしてここに？」と聞く。

「いくら電話しても出ないし…黒木先生に聞いたら外泊届けが出てるって言うから、多分ここだと思って電話したら、店長が美鈴が男に喧嘩売って大変な事になってるっていうし…どれだけ心配したか」

携帯は鞄と一緒にロッカーに入れている。だから皇輝からの電話に気付くことはなかった。

「ごめん…携帯はロッカーの中…」と顔の前で両手を合わせて謝る。

「美鈴…で、この人誰？喧嘩の相手？」と皇輝は佐々木さんを睨む。

「あぁこちらは佐々木さん！　佐々木さんこちらは同僚の北島先生です」と私は互いを紹介する。

しかし皇輝は機嫌を悪くしたようで「はぁ？同僚？」と皇輝は怒って言う。

「えっ？あぁえーと…」

美鈴が困っていると佐々木さんは察したようだった。

「美鈴ちゃんの彼氏か？」と微笑む。

すると皇輝は少しの躊躇い（ためらい）もなく「はい！今、プロポーズして返事待ちです」と言う。

「皇輝！」と私は皇輝を叱責する。

　（そんな事まで言わなくてもいいのに…）