先生だって遊びたい
やっぱり皇輝が好き
宏海に『結婚するんでしょう?』と聞かれて『たぶん…』と答えたら宏海は『何がたぶんなのよ?しっかりエンゲージリングを嵌めてるじゃない。もうマリッジブルーなの?』と笑って部屋を出て行った。

勿論、皇輝の事は好きだし、皇輝に貰った指輪すごく嬉しかった。2度ものプロポーズ…皇輝となら結婚したいと思う。
でも…



机に置いてあったスマホが点滅してるのに気付く。
皇輝から電話がかかって来ていた。美鈴はかけ直すことにした。

「皇輝、ごめん気づかなかった。どうしたの?」

『ちょっと出て来いよ!』

「えっ?さっき帰って来たばかりじゃん!」

『あぁちょっと行きたい所あるから、そんなに遅くならないからさ!』

「うん、分かった」

寮を出ると皇輝の車が停まっていた。
美鈴が車に乗ろうとしたら

「あっ桜先生、デート?いってらっしゃーい」と2階の窓から声が掛かる。

 (もう皇輝こんな所で待ってなくてもいいのに、バカ!)

「皇輝、どこいくの?」

「内緒!」と言って皇輝は車を走らせる。

暫く走ると郊外の丘の上にある霊園墓地の駐車場に車は停まった。

「皇輝…どうして?」

ここは香織が眠っているお墓がある。

「佐々木さんに聞いた。今日、香織さんの命日なんだろ?一緒にお参りしよう」

 (そう…8年前の今日、香織は亡くなった…私のせいで…)

「うん…」

二人で香織のお墓までゆっくり歩く。

「佐々木!」

香織のお墓の前な佐々木さんが居た。
佐々木さんは私達に気付くとにっこり笑う。
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