Ri.Night Ⅳ
「嵐!凛音ちゃんが可哀想だろ!」
「嵐さん!」
慧と優音がやめるよう言うけど、それでも嵐はパンツを返そうとはしなかった。
「嵐、凛音に返してあげてよ」
「……えー、どうしよっかなぁ~」
ジュニアの主人である時人も説得に加わるが、嵐は完全に面白がっていて聞く耳持たず。
「あ!フーコちゃん!」
そんな嵐に天罰が下った。
「イッ、テェー!!」
「よっしゃ!フーコ、もっとやれ!」
突如現れたのは助っ人フーコ。
「あ、ジュニア……!」
「……ッ、オイ!お前もかよっ!」
プラス、それを見たジュニアまでもが助っ人に加わった。
「分かった!分かったから離れろっつーの!」
嵐の背中に飛び掛かったフーコはその鋭い爪を筋肉に食い込ませる。
そして、肩に乗ったジュニアは富士山を破壊し始めた。
「イタチ!セットを崩すな!」
「やった!取り返した!」
そんな二匹に気を取られた嵐は、凛音にパンツを取られてしまった。
「……お前等何やってんだよ」
暴れる二人、プラス二匹を見て呆れたように苦笑を漏らす貴音。
そんな貴音の手には二台の携帯電話があった。
どうやら嵐と凛音そっちのけで十夜達と番号交換をしていたらしい。