Ri.Night Ⅳ
67.愛する人
────…
「わー、今日は綺麗な満月だー」
夜空に浮かぶ夜半の月。
煌めく星達に囲まれたその満月は、白い光を惜しみなく放ち悠々と佇んでいた。
「ホントに綺麗……」
神秘的なその姿に魅せられて目が離せない。
あれから早くも数時間が過ぎ、日付はとうに変わっていた。
いつもならとっくに寝ている時間。
だけど、何故か今日は全然寝付けなくて。気付けば庭に出ていた。
あたしは寝付けない時、よく此処に来る。
噴水を囲むようにして設置してあるマリブライトの光がざわついた心を落ち着かせてくれるような気がするから。
そっと瞳を閉じ、噴水の音に耳を傾ける。
聞こえるのは、心地好い水音だけ。
水音を感じていると、昼間とは違う爽やかな夜風が肌をなぞるように掠めていった。
「良い風……」
幸せだな思った。
今までで一番幸せ。
そう思えるのはきっと、大好きな人達が和解したからだと思う。
敵対視していた“鳳皇”と“獅鷹”。
ぶつかり合う度ツラくて哀しかった。
でも、獅鷹と鳳皇がぶつかるのは今日で最後。
これからはもうぶつかる事なんてないんだ。
殴り合う姿も、そして睨み合う姿も見なくて済む。
それが堪らなく嬉しかった。
「わー、今日は綺麗な満月だー」
夜空に浮かぶ夜半の月。
煌めく星達に囲まれたその満月は、白い光を惜しみなく放ち悠々と佇んでいた。
「ホントに綺麗……」
神秘的なその姿に魅せられて目が離せない。
あれから早くも数時間が過ぎ、日付はとうに変わっていた。
いつもならとっくに寝ている時間。
だけど、何故か今日は全然寝付けなくて。気付けば庭に出ていた。
あたしは寝付けない時、よく此処に来る。
噴水を囲むようにして設置してあるマリブライトの光がざわついた心を落ち着かせてくれるような気がするから。
そっと瞳を閉じ、噴水の音に耳を傾ける。
聞こえるのは、心地好い水音だけ。
水音を感じていると、昼間とは違う爽やかな夜風が肌をなぞるように掠めていった。
「良い風……」
幸せだな思った。
今までで一番幸せ。
そう思えるのはきっと、大好きな人達が和解したからだと思う。
敵対視していた“鳳皇”と“獅鷹”。
ぶつかり合う度ツラくて哀しかった。
でも、獅鷹と鳳皇がぶつかるのは今日で最後。
これからはもうぶつかる事なんてないんだ。
殴り合う姿も、そして睨み合う姿も見なくて済む。
それが堪らなく嬉しかった。