時にはケダモノくんなのです






「まさか……




健人…?」







五十鈴君はハッとしたような顔をしてそう言った。







折原君?






確かに折原君がかっこいいのはすごく分かるけど折原君じゃない。







ていうか私自身もわかりません…!








「折原君じゃないよ…っ」







私がそう言うと少し五十鈴君はホッとしたような顔を見せる。









「俺から見ても健人はかっこいいと思うからてっきり健人かと思った」








もし折原君がこの場にいて今の五十鈴君の言葉を聞いたら喜ぶのかな?






少しどんな反応するのか気になった。






「…萩野…」







五十鈴君が私を呼ぶ。








私達の間に少し変な空気が流れる。








「…?」









すると五十鈴君が私の髪に手を伸ばして触り始める。










「まだ…萩野は恋愛しなくていいんだよ」








五十鈴君は私にそんなことを言った。














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