時にはケダモノくんなのです
「おはよう」
萩野の声の後に俺は健人に軽く手を上げた。
「特になにもなかったけど?」
平然を装ってそう言う俺に健人はすごくつまらなそう。
寝てる時におでこにキスしたとか口が裂けても健人には言えねぇ…
ただでさえ萩野も知らないのに。
「うっわ〜!
やっぱり奏ってつまんねえ男だな!!」
こいつ…
「お前に言われたくねぇよ!!」
完璧に俺のことバカにしてるだろ。
健人は俺の言葉にはなんの反応もせずに萩野へと話を振った。
「萩野さんは?
萩野さん奏と出かけて楽しかった?」