君がいる毎日

am 10:00

さすがに起きないと約束に間に合わない、という時間になって、私と唯月はしぶしぶベッドから抜け出した。

二人で部屋を出ると、リビングのソファーで新聞に目を通しているママの後ろ姿があった。

「うわっ！ママ、帰ってたの？」

私が声をあげるとママは振り向いて「あら、おはよう」と微笑む。

上半身裸の唯月を見ても、顔色ひとつ変えないママもだけど、「おはよう」とにこやかにあいさつを返す唯月もどうかしてる。

「今朝は昨日の朝より暑いみたい。もう夏ねぇ」

新聞をバサバサとたたみながら、ママはそう言うとキッチンに向かう。

「コーヒー淹れておくから、その間に二人ともシャワー浴びていらっしゃい」

「はーい。ふうちゃん、いこ」

そう言ってバスルームに向かう唯月と、鼻唄を歌いながらコーヒー豆をコーヒーメーカーにセットするママを交互に見ながら、私は首を傾げる。

これ絶対おかしいでしょ。