猫柳の咲く季節に


「貼っちゃった」


いじわるく笑うキミは、まるで子供のようで、無邪気。


こんな柏木くん見るのは初めてで、私はただ口を開けたまま固まってしまう。


「だめ…だった?」


「だめじゃないけど、ばれたらどうするの…?」


「ばれないよ」


え……!?


柏木くんは笑顔を絶やさないまま、口元に人差し指を持っていく。


「2人の秘密だから……」


……っ!!


「……うん」


「じゃあ、行こっか」


「うん」


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