猫柳の咲く季節に
くぅーん、と小さく鳴くそのネコを見ていると、なんだか悲しくなってきて、飼い主にならないかと、学校で呼びかけてみたんだ。
そしたら、当時親友だった拓海が言った。
「それ、俺が飼ってたネコかも」
え……
「じゃあ、なんで捨てたりしたんだよ!責任持って、最後まで育てろよ!」
小3だった俺はまだ幼くて、無我夢中で、気づけば拓海の胸ぐらを掴んでいた。
ちょっと、言い過ぎたかもしれない。
冷静になって、自分の行動に反省した。