猫柳の咲く季節に


最低だったよな、俺……


だから決めたんだ。


今度こそは、何て言われてもいい。


ちゃんと話し合ってみようって。


母さんや父さん、そして拓海とも…


その決断は、まだ10歳にも満たない俺にとってかなり大きくて、涙を拭きながらどうやって話そうか考えていた気がする。




次の日。


「ごめん!拓海のこと何も考えてなくて、いろいろ言い過ぎた」


「伊月…!俺こそごめん。捨てネコのことをちゃんと考えてくれているのに、悪かった…」


謝ったら拓海も許してくれて、その日はたくさん笑いあって、放課後もずっと遊んだ。


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