猫柳の咲く季節に


私はそっとシオのもとへ駆け寄る。


そして、小さな頭を優しく撫でた。


「…ごめんね、シオ」


大切な仲間を引き離すようなことしちゃった…


そんなとき、にゃーと、また大きな声で鳴いた。


まるで、ツキを探すように。


辛いよね…


私より、柏木くんより、きっと誰よりも。

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