猫柳の咲く季節に


「どうかな、シオ…」


そう聞いてみるけど、目の前のネコはただにゃー、と鳴くだけ。


「なんて、ネコに相談してもしょうがないか」


「悩みでもあるの…?」


どこからか、そんな声が聞こえた。


柏木くんしかいないのに、なぜか柏木くんだと思いたくない自分がいる。


きっと、期待しちゃうから…


私を心配してくれるってことは、もしかして、って。


そう思っちゃうんだ…


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