猫柳の咲く季節に
「…どうかな、これ」
「どうって?」
「かっこいいー?」
「……えっ!」
そんなの、私なんかでいいのかな…
「…えっと、とても似合ってると思うよ」
「まじ!?ありがとー!」
「あ、うん…」
入谷くんは、ぱあっと明るくなり、夏休み中のできごとを笑顔で話してくれた。
私は相変わらず、上手く合いの手を入れることが出来なくて、頷くばかりだったけど、それでも、機嫌を損ねることなく、会話してくれている。