猫柳の咲く季節に


「永瀬帰るの早いんだもん!気づいたらいねーし」


私…!?


そんなに早かったかなぁ…


「ご、ごめん」


「まぁ、追いついたからいいけど…」


まだ、息がぜーぜーしてる。


これも、私のせいだと思うと、罪悪感とか、申し訳ない気持ちが込み上げてくる。


「もしかして、忘れてた…?」


「え?あ…うん、そうかも」


「ははっ、なんだそれ」


そんな訳ない。


忘れてなんかない。


ただ、言えなかっただけ…


どこで待っていればいい?とか、何時に行くの?とか…


浮かれてるって、思われたくなかったから言えなかったんだ。

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