猫柳の咲く季節に
私はその話を聞いて助けたいと思った。
2匹の捨てネコも、柏木くんも。
「私にできることないかな…?」
驚いた表情で目を丸くした柏木くん。
「…どうしよう」
うーん、と悩んだように考える柏木くん。
「…私の家で飼えるか聞いてみる?」
「ううん。それだと、永瀬さんの負担が大きくなる。まだ会って2回目の人に、そこまでさせられない」
「でも…っ!」
力になりたいのに…
言おうとした言葉をグッと飲み込む。
「そうだね」
柏木くんの言い分も、間違ってはいないと思ったから。