猫柳の咲く季節に


永瀬さんが教室を飛び出したんだ。


なにか、まずいことでも言っちゃったのかな…


あまり友だち関係には慣れていないから、気付かないうちに永瀬さんを傷つけてしまったのかもしれない。


私は謝ろうと思って、永瀬さんのあとを追うように廊下に出た。


だけど、その姿はなくて、どこへ行ったのかも分からなかった。


そんなとき、菜穂に会った。


菜穂は、高校で知り合った他クラスの友だち。

< 236 / 514 >

この作品をシェア

pagetop