猫柳の咲く季節に


「で、なに?話って」


「そのことなんだけど、言う前に1つ聞きたいことがあって…拓海ってさ、永瀬さんと付き合ってるの?」


その瞬間、驚いたような顔をする拓海。


「…希美にまでうわさ回ってたんだ」


「うん。友だちが見たって」


「そっか」


「教えて、ほしいんだ」


拓海は、頭をかいて、小さく深呼吸をした。


そして、私の目をしっかりととらえて話す。

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