猫柳の咲く季節に


たしかに、久しぶりかもしれない。


夏休み以来だから、1ヶ月ぶりくらいかな…?


私は、千鶴さんの手の中にいるツキをぎゅっと引き寄せる。


にゃー、とひと鳴きするツキ。


眠たそうな目とか、相変わらず出ているお腹は、ずっと変わっていない。


「ツキ、久しぶりだね。覚えてる…?」


にゃー、ともう一度鳴いた。


忘れてない、ってことかな?


それを見て、微笑ましくなる。

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