猫柳の咲く季節に


「感動の再会っていいですね」


千鶴さんが言った。


「はい」


ツキを手から下ろして、シオの近くに置く千鶴さん。


優しい微笑みはどこか切ない。


「永瀬さん…」


「はい…?」


「よかったら、この2匹のお話聞かせてください」


ツキを見ながら、言う。


断る理由も無く、素直に答えた。


「いいですよ」

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