猫柳の咲く季節に


気づけば、もう放課後。


教室に残っているのは、半分もいない。


やば…


声かけんの忘れてた。


間に合うかな…


そんなことを考えながら、急いで教科書をかばんに詰めていた。


「……入谷くん」


ふいにそんな声が聞こえた。


振り向いて、姿を確認したとき、安心とか、嬉しさで、鼓動が強く高鳴る。

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