猫柳の咲く季節に


「希美っ!!」


振り向いたキミが、悲しそうな顔をしているから、俺は、我も忘れて抱きしめてしまうんだ。


「……えっ、ちょっ、拓海!?」


胸のなかで、希美が必死にもがいて、離れたがってる。


人前だからなに?


本当は、こんなことしてほしいくせに…

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