猫柳の咲く季節に


「俺のこと、好きなんでしょ…?」


「………っ!?」


ほら、何も言えない。


やっと、気づいたんだよ。


希美の気持ちに。


自分の気持ちに…


「遅くなって、ごめん」


「ほんと、鈍感すぎ。私は、ずっとずっと好きだったのに…」


ああ…


やっと、言ってくれた。


自分の言葉で、まっすぐに。

< 302 / 514 >

この作品をシェア

pagetop