猫柳の咲く季節に


じゃあね、と手を振って、そのまま帰ってしまった。


『それが、恋だよ』…?


なんだそれ…


希美の言葉が意味深すぎて、何のヒントにもならない。


むしろ、その逆で余計に分かんなくなった。


結局のところ、どうなんだろう。


俺が好きなのは、永瀬か、希美か…


「やっぱり、恋って難しいな…」


そうつぶやきながら、教室にかばんを取りに行ったのだった。

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