猫柳の咲く季節に


………はっ!


彼のその不思議な雰囲気から私は気づく。


文化祭で、しおりを探していた人だと。


一応挨拶をしたほうがいいのか、少しの間戸惑う。


どんどん近づくその距離に、迫られる選択。


やっぱり、いいかな…


そう思い、彼の横を通り過ぎようとしたとき。

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