猫柳の咲く季節に


そして、おすすめの場所だといって連れて来られたのは、図書館裏の小さな公園。


ちょっと、古くさいけど、あまり人も来なそうだし、静かで落ち着く。


「それにしてもさ、驚いたよ。あの柏木がこんな爽やかな高校生になっていたなんて」


「そう?でもさ、篠原さんはあまり変わってないよね」


私をまじまじと見ながら、柏木がそう返す。


「それ嫌味?小学生みたいってこと!?」


ひどい、と泣き真似をしてみる。


だけど、柏木がそれに対して何も言ってこないので、恥ずかしいからやめた。

< 325 / 514 >

この作品をシェア

pagetop