猫柳の咲く季節に
さて、私も、大切に思う相手にちゃんと話してこなきゃな。
「じゃあ、行ってくるね、しおり」
「うん…!頑張って」
その日最後の授業が終わり、しおりに見送られながら、かばんを持って駆け出す。
向かう先はそう、あの公園。
私たちの始まりの場所だ。
7年前、小学3年生だったころの、何もかもが詰まった思い出のところ。
きっと、拓海は忘れてない。
そう思うんだ。
幼なじみだからね。
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