猫柳の咲く季節に
言いたかったこと
「…って思うんだ。なんか、言い訳みたいに聞こえるだろうけど、聞いてくれてありがとな」
「うん」
伊月は、ずっと俺の話を真剣に聞いてくれていた。
ひどいことをしたのにも関わらず、苦しみを分かってくれた。
「だからさ、許してもらおうとは思ってないけど、謝らせてくれないかな」
俺がそう言っても、即答でいいよって言ってくれると思ったのに、伊月は黙り込んでしまう。
何かだめな理由でもあるのだろうか。