猫柳の咲く季節に
「へぇ、男の子と飼っているんだー!」
「そ、そうだけど……?」
「もしかして、彼氏とか?」
…………なっ!
そういう意味だったんだ、あの笑みは。
私は謎が解けてすっきりしていたのもつかの間、希美ちゃんの言葉が頭の中でループする。
「そんな訳ないじゃん…!」
ムキになって少し大声を出してしまう。
「…あっ、ごめん」
「冗談で聞いただけなのに」
返ってきた言葉は冷たく閉ざされていた。