強引社長の不器用な溺愛
軽いその身体をベッドに投げ出すと、両手を篠井の顔の横についた。
ベッドに身体を弾ませ、篠井が俺を見上げていた。
赤い頬、潤んだ瞳、口紅のはげた生々しい唇。
篠井に触れたい。
性欲だとしたら、最悪だ。
だけど、俺はどこかで自覚している。
……篠井と清塚さんが微笑み合う光景に感じたやり場のない焦燥を。
このどうにもならない気持ちの正体を。
「篠井の言う遊びってどこまで?気持ちよくなれれば、制限なし?」
社長……とかすれた声で篠井が呼んだ。
俺はぐっと顔を近づけ、ささやいた。
「キスより先も、アリか?」
篠井の顔が一瞬凍り付き、次にくしゃっと歪んだ。
驚いた。
その顔は、子どものように素直に恐怖と困惑を映していたからだ。
篠井の手が俺の顔に近づく。
両手の指先が震えながら俺の唇を押さえた。
駄目。
そういう意味を確実に含んで。
「ナシです」
泣きそうな声だ。
なんてこった、篠井は俺におびえている。
俺はその様子だけで、胸がズタズタになった。
ビビらせてしまった。
てっきり乗ってくると思ったのは、俺の勝手な妄想だったのだ。
篠井の余裕のない幼児のごとき表情はその一瞬だけ。
すぐににこっと微笑みを見せる篠井。
ああ、こいつはこうやっていつも取り繕ってしまう。
「酔っていますね、社長。これじゃ、業務の範囲も、遊びの範疇も飛び越えてますよ」
俺はすっかり“大人の女モード”になった篠井を解放し、ベッドに腰かけた。
「ああ、悪い。酒が入って、少し暴走した」
ベッドに身体を弾ませ、篠井が俺を見上げていた。
赤い頬、潤んだ瞳、口紅のはげた生々しい唇。
篠井に触れたい。
性欲だとしたら、最悪だ。
だけど、俺はどこかで自覚している。
……篠井と清塚さんが微笑み合う光景に感じたやり場のない焦燥を。
このどうにもならない気持ちの正体を。
「篠井の言う遊びってどこまで?気持ちよくなれれば、制限なし?」
社長……とかすれた声で篠井が呼んだ。
俺はぐっと顔を近づけ、ささやいた。
「キスより先も、アリか?」
篠井の顔が一瞬凍り付き、次にくしゃっと歪んだ。
驚いた。
その顔は、子どものように素直に恐怖と困惑を映していたからだ。
篠井の手が俺の顔に近づく。
両手の指先が震えながら俺の唇を押さえた。
駄目。
そういう意味を確実に含んで。
「ナシです」
泣きそうな声だ。
なんてこった、篠井は俺におびえている。
俺はその様子だけで、胸がズタズタになった。
ビビらせてしまった。
てっきり乗ってくると思ったのは、俺の勝手な妄想だったのだ。
篠井の余裕のない幼児のごとき表情はその一瞬だけ。
すぐににこっと微笑みを見せる篠井。
ああ、こいつはこうやっていつも取り繕ってしまう。
「酔っていますね、社長。これじゃ、業務の範囲も、遊びの範疇も飛び越えてますよ」
俺はすっかり“大人の女モード”になった篠井を解放し、ベッドに腰かけた。
「ああ、悪い。酒が入って、少し暴走した」