強引社長の不器用な溺愛
振り向かず、ぶっきらぼうに言う。
「シャワー浴びるわ。お休み」
「はい、明日は10時の新幹線ですので」
篠井の声が背中に聞こえた。俺は首を振った。
「おまえは先に帰れ。俺はもう一度行方さんと打ち合わせして帰ることになってる。チケットの時間変更なんかは自分でやるから大丈夫だ」
嘘八百だけど、篠井が反論することはないと踏んでいた。
案の定、篠井はわかりましたと呟き、それっきり何も言わない。
俺がシャワーを浴び出てくると、テーブルの上は片付き、篠井の姿はなかった。
紙皿にのったカシスムースだけがぽつんと俺を待っていた。
「シャワー浴びるわ。お休み」
「はい、明日は10時の新幹線ですので」
篠井の声が背中に聞こえた。俺は首を振った。
「おまえは先に帰れ。俺はもう一度行方さんと打ち合わせして帰ることになってる。チケットの時間変更なんかは自分でやるから大丈夫だ」
嘘八百だけど、篠井が反論することはないと踏んでいた。
案の定、篠井はわかりましたと呟き、それっきり何も言わない。
俺がシャワーを浴び出てくると、テーブルの上は片付き、篠井の姿はなかった。
紙皿にのったカシスムースだけがぽつんと俺を待っていた。