強引社長の不器用な溺愛
彼の右手がハーフパンツのウェストから侵入してきた。びくりと身体を震わせたけれど、もう逃げる気はなかった。

指が奥を探り当てる。
表面に沿って、繰り返しラインを撫でられる。たったこれだけでおかしくなりそうなほど。
何度も指で確認するように触れられたかと思ったら、ぐっと人差し指が侵入してきた。私はとうとう我慢できず、声をあげた。


「は……、理性飛ぶから、そのエロ声」


「……はぁ……そんなこと……言って」


東弥さんの甘い声に、身体の芯がしびれてくる。彼には私の状態がわかっているらしく、さらに意地悪にささやきかける。


「気持ちいい?」


「やめて……ください」


「俺が何か言うたび、潤ってくるんだけど」


私だって、気付いている。自分の身体に起こっている初めての変化に。
まるで、私の合意を得たとばかりに、二本の指がリズミカルに抽送され始める。節くれだった彼の太い指が内側をこするたび、私は声も腰を震わせた。


「指ならまだ痛くないのか。でも、本番はどうかな」


私は彼の肩口に額を押し付け、刺激に耐えている。どうしよう、恥ずかしい声が出てしまう。違和感より気持ちよさが勝って、腰がゆるやかに動いてしまう。

私の耳に東弥さんが最後通牒みたいに言った。


「痛い本番の前に、たくさん気持ちよくしてやるから。許せよ」
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