強引社長の不器用な溺愛
*
「東弥さんのケダモノ」
私は毛布でミノムシになりながら、呻いた。
もう少し寝ていたい土曜の朝7時。
私も東弥さんもベッドの中で目覚めていた。寝室に差し込む薄日が眩しい。
「俺ほどのジェントルマンを捕まえて、何を」
東弥さんは肘をベッドにつき、頭を支え、私を覗き込んでいる。
「なんだよ、優しかっただろ?おまえが痛がったらすぐにやめたじゃん」
よく言いますわ。私は毛布を頭まで引き上げた状態で、恨みがましく睨んだ。
確かにやめてくれたよ!
挿入の驚くほどの痛みに、苦悶の表情を見せた私に、優しくキスしてくれたよ?「今日はこれで満足」なんて言って、ろくに動きもせずに私を痛みから解放してくれた。
だけど……。
「30分も経たないうちに『駄目だ、我慢できない』とか言って襲いかかってきたじゃないですか!!」
東弥さんの我慢はそうそう持たなかった。結局、私は彼に組み敷かれ、初めてだというのに彼の激しすぎる愛を受け入れることとなった。
これが痛いのなんのって!お兄さん、腹筋割れてるだけあるわ!
「おまえだって、ノリノリだったじゃねーか!あんあん言ってただろ?」
「痛がってたんです!」
「痛いだけのヤツは、上に乗って腰振んねーんだよ!」
うう……、蒸し返さないで!
痛みに慣れてきたら、だんだん気持ちよくなってきたとか言えない。いや、絶対言わない!