強引社長の不器用な溺愛
番外編・もっと、知ろう
ふたりでまったり。
そんな休日の小話。
「おまえ、何時間、体勢変わってねーんだよ!」
ソファにナナメにひっくり返る私に、コーヒーを淹れてきてくれた東弥さんが怒鳴った。相変わらず声が大きい。
「えー、だってこの週末は『南大久保署生活安全課』シーズン1、2から劇場版まで、通しで見るって決めたじゃないですかー」
ソファでクッションを抱え直し、唇を尖らせると、マグがごちんと頭頂部に。
東弥さんのゲンコツの代わりだ。
痛い!
っつーか、こぼれるから!
「まさか、朝から夕方まで、トイレ以外で動かないとは思わなかったわ!この超無精者!」
ええ、確かにそうですが。何か、問題でも?
私は身体を少し浮かせて、ローテーブルに置き直されたマグに手を伸ばした。
この程度は動いてるじゃない。