蕩けるくらいに抱き締めて(続き完結)
「蘇芳先生、三条です」
『何で、三条先生がそこに?』
「俺が、雪愛ちゃんをここまで送り届けました」
『・・・』
…どう見ても、不穏な空気に包まれている。雪愛は下唇を噛みしめた。
「これ以上、蘇芳先生に雪愛ちゃんを任せておけません。俺が、雪愛ちゃんの傍にいます」
「三条先生!」
三条先生の言葉に、雪愛が怒る。
『言ってる意味が分からない』
「雪愛ちゃんを俺のモノにします」
『…殺されたいか、三条』
低い声でそう言った蘇芳先生。だがその声は、雪愛に届かない。
「…受けて立ちますよ。だてに、三条総合病院の跡取りじゃありませんから」
『…三条、何を考えてる?』
「何って?…権力に物を言わせるだけですよ」
…そこで、スマホを切った三条先生。雪愛は、三条先生を睨んだ。
「…三条先生を見損ないました」
「・・・・」
雪愛の言葉に、三条先生は悲しげに顔を歪める。
「私は、三条先生のモノになるつもりなんて、毛頭ない」
言い切った雪愛は、なおも三条先生を睨み続ける。
「…蘇芳先生が、この病院から追い出される事になっても?」
「・・・なっ?!・・・そんな卑怯な」
「そうまでしても、俺は蘇芳先生から、雪愛ちゃんを奪うつもりだよ」
…恨まれてもいい、悪魔になっても鬼になってでも、薫子先生から雪愛を守れるなら。
三条先生なりの愛だった・・・
『何で、三条先生がそこに?』
「俺が、雪愛ちゃんをここまで送り届けました」
『・・・』
…どう見ても、不穏な空気に包まれている。雪愛は下唇を噛みしめた。
「これ以上、蘇芳先生に雪愛ちゃんを任せておけません。俺が、雪愛ちゃんの傍にいます」
「三条先生!」
三条先生の言葉に、雪愛が怒る。
『言ってる意味が分からない』
「雪愛ちゃんを俺のモノにします」
『…殺されたいか、三条』
低い声でそう言った蘇芳先生。だがその声は、雪愛に届かない。
「…受けて立ちますよ。だてに、三条総合病院の跡取りじゃありませんから」
『…三条、何を考えてる?』
「何って?…権力に物を言わせるだけですよ」
…そこで、スマホを切った三条先生。雪愛は、三条先生を睨んだ。
「…三条先生を見損ないました」
「・・・・」
雪愛の言葉に、三条先生は悲しげに顔を歪める。
「私は、三条先生のモノになるつもりなんて、毛頭ない」
言い切った雪愛は、なおも三条先生を睨み続ける。
「…蘇芳先生が、この病院から追い出される事になっても?」
「・・・なっ?!・・・そんな卑怯な」
「そうまでしても、俺は蘇芳先生から、雪愛ちゃんを奪うつもりだよ」
…恨まれてもいい、悪魔になっても鬼になってでも、薫子先生から雪愛を守れるなら。
三条先生なりの愛だった・・・