蕩けるくらいに抱き締めて(続き完結)
蘇芳先生の言葉に、雪愛は耳を疑った。

…美味かったから?そう聞こえた気がした。

「…バランスもいいし、君が作った弁当を食べるようになってから、体の調子もいいんだ」

その言葉に、目をパチクリさせる。

「…と言うわけで、これから、君には時々料理を作ってもらう。…君は、俺のモノになった訳だし」

『俺のモノに』

その言葉に、顔が真っ赤になる。…思い出したのだ。蘇芳先生に、キスされた事を。

雪愛は恥ずかしくて、蘇芳先生から視線をそらし、窓の外に視線を移した。

「…私なんかの料理でいいんですか?」
「…他の女の料理はいらない」

…車は、とある駐車場に止まった。

「…ここ」
「…ん?スーパーだけど?材料がなければ、料理を作れないだろ?」

「…確かにそうですね」

雪愛は妙に納得してしまった。
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